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初心者の自作スピーカー講座
第25回
板の組み方と板厚



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さて、スピーカーを作るわけですが、今までは考えやすいように板の厚さを無視してきました。
もちろん、実際はそうではなく、ある程度の厚さの板を使うのですが・・・

そこで問題になるのは『どのように板を組むか』ということ。
「ホゾ」や「ダボ」といった難しい技は必要なく、ただ接着するだけなのですが、 いろいろな組み合わせがあるのです。

たとえば、こういう普通の形のスピーカーを作る時
板の組み方
四角の枠を作ってから、前後の板で挟むように作ると、下のようになります。
板の組み方
イメージ的にも分かると思いますが、バッフル(前面の板)が確実に保持されるので、音質的に有利とされています。

他にも、こんな形も可能ですね。
板の組み方
これは、左右の板で挟むような構造ですね。実際に制作する時は、 片方の側板に前後上下に相当する板を貼っていくので、制作が容易な形だと言えるでしょう。 バックロードホーンの作例の多くは、制作難易度を下げるためにこの形を採用しています。

他にも、こんな形はどうでしょうか。
板の組み方
上下の板で挟むので、底(もちろん天板も)平面になり、設置した際に安定しやすい形だと言えますね。

もちろん、他の組み方も考えられるので、設計意図に合わせて選ぶことになります。

さて、次は板の厚さですが、市販スピーカーを見ての通り、厚い板厚は音質的にも多くの利点があります。 ただ、板の厚さは直接「材料費」「重さ」「寸法」に反映されてしまうので、 無闇に板を厚くするのは考え物です。

結局、自作スピーカーでは
小型卓上スピーカー12mm厚
ブックシェルフスピーカー15mm・18mm厚
トールボーイ・大型スピーカー15mm厚以上
この辺が主に使われるようですが、「薄い板を用いて箱を適度に鳴らす」 「厚い板を用いて正確な音再生を目指す」といった設計意図によって異なってくるところです。
そして大型スピーカーでは、例えば15mm厚の板を二枚貼り合わせて30mm厚の板として利用する、 という方法もあります。




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