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初心者の自作スピーカー講座
第19回
補足
長岡公式との違い
ホーン曲線を示す式として、「カノン5Dの資料室」では次の式を挙げています。

広がり係数を「m」、スロートからの距離を「x(単位はメートル)」としています。
しかし、お気づきのように長岡先生の提唱した公式は別の形です。
[長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 基礎知識編 より]

Sn : スロートから距離がn×10[cm]の時の音道断面積 [cm^2]
S0 : スロート断面積 [cm^2]
K : 広がり率(カットオフ定数)
n : スロートからの距離[cm]を10で割った値
長岡式ですと「n」の扱いが難しいのですが、スロートからの距離を x [cm]とすると
n = x /10
ということです。
数学に詳しい方は「ああ、等価だなぁ。自然対数と常用対数の違いみたいなもんか」と納得して下さると思いますが、私自身グラフを見るまで納得できません(笑)
テキトウに数値を振って、グラフを作りました。

少々見づらいですが、コブがある方が長岡公式を用いて作製した曲線です。
形状として同じなので、二つの公式が等価なことが分かりますね。
では、この二つの広がり率「m」と「K」を関連付けましょう。
この二つの広がり率は次の式で表されます。
広がり率「m」= K×8.85 ― 8.8
長岡広がり率「K」= m×0.1 + 1.0
これで相互の値を変換できるようになりました。
長岡公式は、自然対数「e」の概念を用いずにエクスポネンシャル曲線を描ける式で、数学に馴染みのない方でも親しめる式になっていると思います。
しかし、音響工学の書籍を読んでいてもメジャーなのは「e」を用いる式なので、この「カノン5Dの資料室」ではそちらを使わせていただきます。
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