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創造と反省の自作スピーカー
FOSTEX FE83E オリジナル設計「試作2号機・時計台」


[発想]

前回の反省を生かした、新作です。
ポイントは、直管3本による音道です。



低音量感と、音道での高域カットには180°のターンが有効です。
途中から2本に分かれる音道構成で、2.5mの音道をコンパクトに構成します。

[設計]


設計としては、この図の通りです。
この設計図は、後日書き起こしたもので、寸法ミスがあるかもしれません。多少の範囲であれば、寸法を変えても問題ないでしょう。

バックロードとしての基本的な数値は以下の通り。
空気室容量 1.4(L)
スロート断面積 32(cm^2)
スロート絞り率 113(%)
クロス周波数 230(Hz)
ホーン長 2.5(m)
ホーン広がり率 0.84
開口比 7.8倍

[工作]
本体は3ピース構造なので、組立も3ピースごとに進めます。




中央部分だけ立てるとこんな感じになります。
フロントバッフルが別パーツなのが特徴ですね。



この段階で、中央部分だけの組立が完了。この状態では音道が短すぎるために、余り低音が出ません。


左右パーツを合体させると、組立完了です!



[試聴]
さて、肝心の音ですが、
大失敗の「鳴門型」とは異なり、マトモなバックロードホーンサウンドになっています。

ちょっと下膨れ気味だったので、ホーン開口部に吸音材を配置したところ、200Hz以上の全域に渡って良好なバランスをとることができました。

ただ、この状態だと、200Hz付近にホーン鳴きと思われるピークが確認されました。 また、100Hz付近の低域の伸びも今一歩です。

f特イメージはこんな感じ。

青線が前作の鳴門型「S-014」。500Hz〜2kHzの盛り上がりは厄介でした。
赤線が本作。200Hz〜500Hz付近が膨らんでいます。
本作のホーン開口部に吸音材を敷くと緑線のようになりますが、中低域のピークが顔を覗かせる傾向がありました。



軸上1m特性

(測定系の調子が悪かったため、参考程度でお願いします。)




作製当時の日記は、こちらから。
[2010年07月23日] 「FE83E用 バックロードホーン 試作二号機 作製・試聴・反省」





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