トップページ >>創造と反省の自作スピーカー >>2006〜2009年 >>2007年2月頃 (S-002) 創造と反省の自作スピーカー
FE126Eの 大型ブックシェルフ、バックロードホーン型スピーカー
[発想]
ちなみに、高さは天井高に合わせて90cmになるようになっています。外寸を生活空間に合わせられるのは自作スピーカーの利点ですね。 そして、ちょっとしたギミックをいくつか。 (1)上下反転可能! ユニットがほぼ本体中央についているので、上下を反転させることで低域量感のコンコントロールが可能と考えました。 (2)前面スピーカーターミナル スピーカーターミナルを前面(ユニット付近)に持ってくることで、内部配線を短くすると共に、スピーカーケーブルの脱着を容易にしました。このポイントは大成功。後のカノン5D作品では大半が前面ターミナルになりました。デザインを無視したオーディオマニア的発想ですね。 そんな事から、内部音道は以下のような取り回しになっています。 そして、ホーンの広がり方はこんな感じ。 [工作] 前回のスピーカー作りで知った「東急ハンズ」に板購入→板カットの全てを依頼。 当時のハンズ価格だと、15mm厚のラワン合板が5000円前後だったはず。左右ペアで3×6合板を3枚使う設計なので、板カット賃を含めると2万円をオーバーしていたのかもしれません。当時「やけに高いなぁorz」と思った記憶だけはありますw 板は発送をお願いして、数日後に大量の板が届きました。大型BHならではの物量投入です♪ 初めてのオリジナル設計なのですが、特に設計・板カットミスはなし。一安心です。 板材確認のための仮組みをした状態 仮組みを済ませ、木工用ボンドで一つづつ貼り付けていきます。空気室下など、空洞が出来る部分には脱脂綿を軽く詰めることにしました。 空間部には脱脂綿を軽く充填。それ以外は吸音材なし。 しかし、完成間近になって問題が二つ。 まず、思った以上に板が「反っている」のです。小型スピーカーなら気にならなかったのですが、大型スピーカーだと大きな問題になってくるのですね。普通はハタガネなど木工工具で押さえつけるのですが、そんな物はありません(笑) 本で押さえてはいましたが、1mm前後の隙間ができてしまいました。(後日談:ハタガネが無くても、テープを貼って押さえれば大丈夫そう!?) そして、重量。15mm厚の3×6(サブロク)合板は一枚12kg程度あり、一本あたり1.5枚使う計算なのでざっと20kg弱。しかもブックシェルフなので、高さ70cm程度の家具の上へ「えいやっ」と持ち上げる必要がありました。完成当初はその重さに四苦八苦しましたね。 本を重ねるも、奮闘むなしく・・・ [試聴] 期待を込めて音だし! 出てきました。低音です。 前作の短い音道(1m)の低音とは全く異なる音です。よく聴けば50Hz前後まで出ているようです。 また、バッフルが広いのにも関わらず、音場も広大でした。空気室が広めなのが効いているのでしょうか。 しかし、200〜300Hzに「ホーホー」いう巨大なピークがありました。どうやらホーンが上手く動作していないようです。さらに、低音はある程度伸びるのですが、もっと量感が欲しいところです。 設置した状態。スタンドと合わせると高さ170cmで、圧倒的な存在感! [後日談] 結局、中低域の「ホーホー」と、低音不足は解消できず、長い間苦戦することになりました。 ホーンの公式を知らずに設計したために、音道が100cmまで非常に狭く、そこから急激に開いているのがこの原因と思われます。キレイに広げる事ができれば、上手く動作したかもしれません。 と、この原因に気づいたのはごく最近の事です。 当時は、16cmユニットへ交換して、一挙逆転を狙おうと考えました。FE168EΣ+FT-7RPとシナアピトンバッフルという超豪華な組み合わせは、また次の話で。 トップページ >>創造と反省の自作スピーカー >>2006〜2009年 >>2007年2月頃 (S-002) |