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初心者の自作スピーカー講座
第6回
いろいろなスピーカー箱〜その3〜

「バックロードホーン」

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前回は『共振』を利用して低音増強を狙う「バスレフ型スピーカー」を紹介しましたが、今回は「バックロードホーンスピーカー」です。


イキナリですが、 これはホーンですね。
「ホーン」は、皆さんもメガホンや拡声器でお馴染みだと思います。
だんだんと広がる管に音を通すことで、音を大きく出来る事は感覚的に分かりますね。

バックロードホーンスピーカーでは、これを低音増幅に利用するのです。

このホーンを前につけたのが「フロントロードホーン型スピーカー」となります。これは主にJBL製のスピーカーの多くや、拡声器で利用されています。

一方、ホーンを後ろにつけたのが・・・
「バックロードホーン型スピーカー」なのです。(画像参照)
ユニットの後ろから出てきた音を拡大して、最大限利用してやるのがこの目的です。
もちろん、ホーンを出た音はリスナーへ向けて放出するので・・・
この絵ように、手前側へホーン開口部 を持ってくるのが一般的です。
ただ、ここで一つ障害があるのです。
もし、ホーンで増幅するのが高音だけで良ければ、長さが数センチの短いホーンでも良いのですが、低音部を増強するとなると 長さが数メートルの非常に長くて大きいホーンが必要となってしまいます。
そして、このままではスピーカーとして使うには、ちょっと大変そうです。。。

そこで
長〜いホーンをパタパタと折りたたむのです。 そして、製作しやすいように曲線のホーンを直線で構成♪
『こんなのでホントに大丈夫?』と思う方も多いと思います。
(確かに論議が必要な所ですが・・・)意外とこれでもホーンとして動作して、 低音を増強するのです。


バックロードホーン型スピーカーの特徴は、他の追従を許さない鮮烈で高速な低音です。 そして、強力に低音を増幅できるので、低音再生を無視してまで(ユニットの重要部品である)磁気回路を超強力 にして能率を稼いだユニットが使用できます。「高能率型超強力ユニット」+「バックロードホーン箱」の組み合わせは、 自作スピーカーならではのスゴイ音となり、定番の組み合わせです。
一方、癖のある中低音が出やすい・透明繊細な音は苦手・ユニット口径の割に大型の箱となる・ 木材が多く必要・組み立てが面倒、といった欠点があるとされ、市場からはほぼ姿を消しています。


バックロードホーン型スピーカーは、市販スピーカーとは全く別次元の音が聴けるのも事実です。 組み立てが簡単なキットも販売されているので、ぜひ一度挑戦して聴いてほしい形式の箱といえます。



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