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初心者の自作スピーカー講座
第31回
スーパーツイーターの追加



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スピーカーが完成してしばらくすると、
完成当時は大満足だった音も、何かしら不満点が見つかってしまうものです。
特に、フルレンジスピーカーでは「高域の伸びやかさ」「中高音の滑らかさ、優しさ」に不満がでやすいものです。

それを改善するのが「スーパーツイーター」です。
20kHz付近の超高音域を加えることで、滑らかでキレの良い音とすることができます。
(なお、この効果は高域が聴きづらいとされる年配の方にも分かるとのことです。)

ここでは、市販スピーカーに使うような何十万円もするようなものでなく、
数千円〜1万円前後の投資で、伸びやかな高音域を目指します。

スーパーツイーター、といっても使うのは普通の高域用ユニットで、 能率の低いフルレンジ(FE83EnやFE103Enなど)に対しては、ドーム型ツイーター(FT207D)を、
能率の高いフルレンジ(FE126Enなど)に対しては、ホーン型ツイーター(FT17Hなど)を
使うことになります。
FT207D FT17H
(参考:FOSTEX COMPANYFOSTEX FT Dome Tweeter

使い方としては、ユニットと並列つなぎで、
スーパーツイーター側には「コンデンサ」を用いて低域をカットする必要があります。
フルレンジ側は自然に高域が減衰しているので、そのままでOKです。
スーパーツイーター
上の図で、「‖」となっているマークがコンデンサで、アンプからのプラス側に接続します。

さて、コンデンサで低域をカットするのですが、
どの帯域からカットするかは、コンデンサの「容量」で決めます。
この容量は「○○μF(マイクロファラッド)」という数値で決められ、
1.0μFは20kHz以下をカット
1.5μFは13kHz以下をカット
2.0μFは10kHz以下をカット
のように、カットする周波数とコンデンサ容量の関係は反比例にあるといえます。

んで、8cm〜12cmのような小口径フルレンジを相手にする場合は、
0.33μF、0.68μF、1.0μFの、三種類のコンデンサを購入して適性値を選ぶことをオススメします。

「勿体無いから、買うのは一種類だけにしたい!」と言う場合は、0.68μFを選ぶと良いと思います。
0.68μFは30kHz以下をカットするので、スーパーツイーターからは殆ど音が出ないだろう…と思われるかもしれませんが、
実際は非常に緩やかなカットオフなので、0.68μFでも高音楽器なら十分聞こえてしまいます。
そんな具合で、0.68μFを使うと(派手すぎず)ちょうど良い具合に超高域効果を付加できると感じています。

なお、コンデンサを通すと位相が変化してしまい、それに対応するためスーパーツイーターは逆相に接続する例や、設置位置を前後にずらす例も多くあります。その辺は試行錯誤してみてください。

高音が良くなったら、今度は低音が・・・
そんなあなたは、サブウーハーを自作してみましょう!
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