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初心者の自作スピーカー講座
第29回
スピーカー箱の組み立て
 〜実践編〜
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いよいよ、スピーカー箱の製作です。ここでは、手順と注意する点を説明していきます。

まず、カットや穴あけが済んだ板が、設計図通り手元にあるかどうかを確認します。
そのために行う作業が「仮組み」です。

「仮組み」では、接着剤を用いずに、完成後のイメージに合わせて板をポタパタと組み上げていきます。この作業をする事で、板の不足が無いか確認でき、組立作業全体のイメージを掴むこともできます。
仮組み説明
<バックロードホーンスピーカー製作時の仮組み>

板数も確認したことで、いざ組み立て!! といきたい所ですが、もう一点確認。
まず、必要な道具が揃っているでしょうか。
板、木工用ボンドは当然として、「濡れ雑巾」「重石(本など)」を用意しましょう。作業を始めてから慌てるのを防ぐコツですね。

あとは、普通の木工作業です。
接着面に接着剤を塗布して、上手く張り合わせていきます。
そこで、余り板を使って、板が垂直に接着できているかを確認しながら、作業を進めます。もし斜めになってしまっていても慌てずに、ボンドが生乾きのうちに、ゆっくりと角度を補正してあげます。

ボンドの量ですが、スピーカー作りでは板の隙間から空気が漏れないよう「多め」にボンドを塗ります。
具体的には、板を接合した時に少しはみ出る程度が良いとされています。
ただ、完成後の外側にはみでたボンド痕が見えるのは良くないので、(気にする方は)ボンドを何らかの方法で取り除く必要があります。具体的な方法としては、生乾きのうちに「濡れ雑巾」で拭き取るか、乾いてから「彫刻刀」で削り落とせば綺麗に仕上がります。私は接着ミスを防ぐために「彫刻刀」を使いますが、「濡れ雑巾」の方が多数派のようですし、確かに雑巾でしっかり拭き取った方が綺麗に仕上がります。
ボンドの量

接着中は、できるだけ重い物を上に載せるのが、頑強な接着を得るコツです。頑強な接着は良い音へもつながります。
木工熟練者は「ハタガネ」「クランプ」といった工具を使うのですが、道具が無い場合は雑誌や本を接着中の板の上に積み重ねて圧着しましょう。この時に、重しを乗せる反動で板がずれないよう、静かに重しを乗せます。

重し(本の利用例)
ちょっと見辛いですが、こんな感じですね。基本的に、重くて悪いことはないので、どんどん乗せましょう♪


あとは、ひたすら待つだけ。完全硬化するには12時間以上かかりますが、2時間程で結構な硬さになるので、次の作業に移っても良いでしょう。ただ、完全硬化してはいないので、取り扱いは丁寧に。


詳しい事は、後の「実践編」に書いていこうと思います。


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