今回は、大半のWindowsパソコンにインストールされているであろう表計算ソフト
「Microsoft Office Excel (以下Excel)」を用いて、ホーン曲線を描いてみます。
(もし、Excelが無ければ、無料ソフト『OpenOffice.org』をダウンロードすることで、Excelのような表計算ソフトを入手できます。)
それでは、Excelを起動しましょう。
画面左下の『スタート』→『全てのプログラム』を開き
『Microsoft Office』を探して→『Microsoft Office Excel(ここでは2003)』をクリックします。
なお、この時にデスクトップにショートカットを作成しておくと良いでしょう。
Excelを起動するとこのような画面になると思います。
まず、『スロートからの距離』と『ホーン断面積』の関係を示す表を書きます。
セルA1(A列1行目にある四角いマスのこと)をダブルクリックして、
『距離(cm)』と記入します。
A列には『スロートからの距離』を縦に書き込んでいくので、
分かり易いよう第一行目には列の名前を書いておきます。
次に、10cmずつ、0・10・20・30・・・と書き込んでいくのですが、
オートフィルという方法を使います。
まず、基準となる「0」と「10」を書き込み、2つのセルをドラッグで選択。
そうすると、右下に小さな黒い四角形があるので、そこにカーソルを合わせます。
カーソルが十字『+』の形になった事を確認したら、下へ引っ張ります。
今回は、長さ3mのホーンを書くので、『300』となるまで下に伸ばします。
そうすると次のように、0・10・20・30・・・と10区切りに300までの表ができます。
<クリックで拡大>
次は、ホーンの断面積の列を書き込みましょう。
とりあえず、同じように列の名前として「断面積(cm^2)」を第一行目に書き込みます。
ここでは、第15回で例に挙げたユニット『FE126E』に適切だとした断面積53.2cm^2を用いる事にしましょう。
スロート、つまり『距離=0』の隣のセルに『53.2』とスロート断面積を書き込みます。
次に、『エクスポネンシャルホーン』を表す式を書き込むのですが、まず式を見直してみましょう。
この式には「広がり定数」と呼ばれる『m』が含まれていますね。
まずは、『m』を近くの適当な場所に書いておくのです。ここでは、セルD1とD2にでも書いておきましょうか。
そして、本題。エクセルで計算式を書くときには、始めに『=』を書いてから式を書き始めます。
まずは、『スロート断面積 S0』なのですが、ここでは「53.2」のように具体的な値でなく
『セル「B2」の値を使う』と指示するために「B2」をクリックするか、「B2」と入力します。
このためには、まず「=」を書いた後、セル「B2」をクリックすると、次のように書き込めると思います。
そして、忘れてはならないのは『絶対参照』という指定をすることです。セルB2をクリックしたあと、
『F4』キーを押して『$B$2』とします。
さてさて、今度は「e(自然対数の底)」の「m x」乗の式を書くのですが、
これは「exp(mx)」として表します。
また、間に掛け算の「×」を表す『 * 』を入れ忘れないように。
expの中身は「広がり定数 m」と「スロートからの距離x」の積です。広がり定数も直接値を書き込むのではなく、
セルの中身を代入するという形になります。そして、絶対参照もお忘れなく。
そして、「スロートからの距離x」の単位は(メートル)なので、xはA列の値に0.01を掛けた値になります。
よって、最終的に式はこのようになりますね。
これも「オートフィル」で下へ広げていきます。そうなると、次のようになりますね。
<クリックで拡大>
もし値が違っていたら、絶対参照を忘れていないか等を再確認しましょう。
これで、「スロートからの距離がxcm」の時の「ホーンの断面積S cm^2」が分かりました。
ただ、これではちょっとイメージしにくいので、次回はグラフを作ってみましょう。
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