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初心者の自作スピーカー講座
第12回
バスレフ型スピーカーを設計しよう
〜ユニット編〜
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更新前のページを見る(2011.08.18)
前回は、バスレフ箱の基本的なところを説明しました。
今回は、ユニットから出てくる音に注目してみようと思います。
カタログを見ると「周波数特性」としてユニット単独での音が表記されています。
おそらく、どのユニットも下記グラフのような感じではないでしょうか?
たとえ、低音再生が得意な20cm口径ウーハーであっても、
150Hzぐらいを境目にダラ下がりな特性になっていると思います。
これは、600Lという非常に大きな容量を持つ密閉型の箱で測定されたためで、
このままでは100Hz以下の重低音を量感豊かに再生することはできません。
そこで、手頃な容量の密閉箱に入れてやると、
グラフの「緑線」「橙線」のような特性の変化が起こります。
青線→緑線→橙線の順番に、箱の大きさは小さくなります。
そして、低音特性は「ダラ下がり(青線)」→「フラット(緑線)」→「ピークあり(橙線)」へと変化します。
基本的に、「フラット(緑線)」の特性を狙って密閉型の箱は作ります。
この「緑線」の特性を計算で求めることができるのですが、正直言って計算通りに作ったからといって良い音になる保障もありません。
計算で求める方法は、「長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 Special Edition[基礎知識編](音楽之友社, 1429円)」「FOSTEX CRAFT HAND BOOK(フォステクス, 630円)」に載っています。さらに、式の導出を含めた根本的な部分から学びたければ「バスレフ型スピーカーの研究 位相反転型エンクロージャの設計法(誠文堂新光社, 2940円)」などをオススメします。
そこで、次の表を目安にして箱容量を決めます。
ユニットの公称口径 | 箱容量(L) |
8cm | 4〜6 |
10cm | 5〜10 |
12cm | 7〜12 |
16cm | 15〜40 |
20cm | 20〜50 |
この表と、メーカー推奨箱容量を参考にすると良いでしょう。
ちなみに、迷ったら大きめの方が音質的には好結果につながりやすいと思います。
今までの話を読んで「あれ?バスレフ箱の設計は?」と思った方、鋭いです。
確かに、今まで密閉型の箱容量の話しかしていません。
しかし、バスレフ型と密閉型の適正容量は等しいので、バスレフ箱の設計であっても上記の話をそのまま流用してもらってOKです。
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