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初心者の自作スピーカー講座
第11回
バスレフ型スピーカーを設計しよう
〜その1 (基本編)〜

更新前ver (2011.08.18以前)

それでは、いよいよバスレフ型スピーカーを設計してみましょう。
とは言うものの、それほど難しくない方法を紹介します。

以前説明したようにバスレフ型は『箱の容量』と『ダクトの断面積』と『ダクトの長さ』で動作が決まります。
そこで今回は、FOSTEX製のユニットには、取扱説明書に『標準箱(推奨箱)』として 作例が掲載されているのでそれを参考にしましょう。これは、ユニットの特性を熟知したメーカーが推奨している箱なので、 これを基本として設計してやれば良いのです。

それでは、FOSTEXの10cmユニット「FE103E」の取扱説明書に掲載されている標準箱を見てみましょう。

FE103E標準バスレフ箱
(参考;FOSTEX FE103E 取扱説明書)

これより標準箱では次のようになっている事が分かります。  
箱の内容量(ダクト部含む)16cm(幅)×16cm(奥行き)×27cm(高さ)=6912cm^3≒6.9L
ダクトの断面積半径^2×π≒(5cm÷2)^2×3.14=19.625cm^2
ダクトの長さ6cm

ちなみに、表中の『 ^ 』というのは『〜の〜乗』を表すものです。『3^2』は『3の2乗(つまり3×3)』となります。
そして、『cm^2』は『平方センチメートル』 、 『cm^3』は『立法センチメートル』を表します。

さて、本題に戻りましょう。 この表にまとめた3項目『箱の容量』『ダクトの断面積』『ダクトの長さ』がバスレフ型スピーカー設計の要です。
この3つを変えないようにすれば、標準箱とほぼ同じように動作します。

例えば、こんな感じのトールボーイ風に・・・
FE103Eトールボーイ型
ダクトの断面は長方形ですが、断面積は標準箱とほぼ同じ20cm^2。
ダクトの長さも約6cmとなります。
箱の内容量は約11.3Lと大きめですが、内部に木片や小石を入れて少なく調整することができます。

こんな感じで、『箱の容量』『ダクトの断面積』『ダクトの長さ』を変えずに少し手を加えるだけで、 オリジナルの設計となるのです。

今回は、理屈抜きで簡単に設計できる方法を書きましたが、次回は少し理論的な事も考えてみようと思います。


更新前ver (2011.08.18以前)

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